円安に欧州が懸念表明 Ｇ７、声明採択し閉幕へ

先進７カ国財務相・中央銀行総裁会議（Ｇ７）は２日目の１０日朝（日本時間同日午後）、円安を含む世界経済情勢、巨額の資金を投機的に運用するヘッジファンドの監視強化などをテーマに議論した。同日夕（日本時間同日夜）、声明を採択し閉幕する。

欧州各国が最近の円安ユーロ高に懸念を表明したとみられるが、米国などは円安を事実上容認する姿勢。声明では「為替相場は経済の基礎的諸条件を反映すべきだ」などの前回の文言を基本的に踏襲し、特定通貨には言及しないとの見方が出ている。

中国も参加した世界経済の議論では、安定成長を持続するため、原油などエネルギー価格の上昇、欧州などのインフレ懸念に引き続き注意することを再確認。貿易面で保護主義が高まっていることに警鐘を鳴らし、世界貿易機関（ＷＴＯ）新多角的貿易交渉（ドーハ・ラウンド）の促進を目指すことで一致。